「中二階な人々」の作家 阿藤智恵さんが喫茶室に時々おいでくださって、
色々なこぼれ話を聞かせてくださっていました。
せっかくのご縁ですので、阿藤さんにいくつかお尋ねして答えていただきました。
公演前、公演中、公演後と1つの芝居で3度おいしい!
阿藤さん、ありがとうございました。
 


 
Q 脚本の段階で阿藤さんがイメージされていたシーンの出来上がりと違うけれど、
    印象に残ったシーンというようなところがあれば、教えてください

 A 私、目の前に芝居を見ちゃうと、もともとのイメージなんか、本当に忘れてしま
   うんですよ。だから、イメージと違うシーンは?ときかれると、答えにつまります。
   ああ、でも佐藤さんのタッくんが実際にE.T.に似ていたのにはびっくりでした
   (笑)。
   E.T.が出てきた瞬間、客席は大爆笑!私としてはちょっと複雑な気分でし
   た。まさかそんな俳優さんがいるとは…そんなの、予想しませんよね?普通。
  


 Q 他の作品では感じたことの無かった「男性の目線で見た女性達の性格」
   がとても細かく台詞として表現されていたと感じたのですが、実際に参考
   にされたような人や事柄があったのでょうか?

 A そうですか?
   「男性の目線」ということには全く意識がありませんでした。もし、そうだと
   したら嬉しいです。
   特にはモデルとか参考にしたことというのはないです。きっと無意識のうち
   には、私自身の周りの人や、小説や映画の中の人を観察したり、モデル
   にしたりしてしまっているのでしょうけれど。
 



 Q 私が実際に過去に言われた言葉と全く同じ台詞があるなど作品の中にかなり入り
   込んでしまったシーンがあったのですが、阿藤さんの経験なども織り込まれている
   のでしょうか?

 A 親がチェーンをかけて寝入ってしまっていて家に入れなかった「野宿事件」と、香川
   のひと気のない海岸近くの恐るべき中華そば屋の、数年前の少年ジャンプと塩水
   スープの話は、阿藤の実体験です!



 Q 2回くらい歌って踊りながらきれいに片付けたごみをまた広げている場面が
   ありましたが、あれはどのように台本には書かれたのでしょう?演出の高瀬さん
   がどのように解釈してああされたのか興味があります。

 A 「転換ショー」として、いろんなものをちらかすとか、片付けるとか、書いてます。

 Q 
時間経過がとても分かり易く、台詞が無いのに役者さん達の豊かな表情と音楽で
   とても楽しめた転換シーンでしたが、戯曲上では「転換ショー」と書かれていますが
   敢えて「ショー」としたのはなぜですか?
 
 A どうしてでしょう?本人の意識としては「敢えて」というほど、こだわってたわけじゃないです。
   あ、強いて言えば、暗転が嫌いだからかな?ブルーっぽい明かりにして、無機質に転換
   するのも好きじゃないので、逆に楽しみを増やすような転換にしたかったのでしょう。
   でも、本当のことをいうと、客席の気温がすごく高くて上着を脱ぎたいときなんか、暗転に
   たすけられることもあったりするんですよね。今回は非常にそういうことをするタイミングの計り
   にくい芝居で…ご不便をおかけいたしました(笑)。


 
 Q 今回の配役は文学座の中でもかなりハマリ役(特に男性は)と思えたのです
   が阿藤さんはキャスティングには係わられたのでしようか?

 A 
いいえ、全く関わっておりません。
   が、最初にプロフィールをいただいた時、びっくりしました。
   顔写真をみて、一覧を見なくてもどの人がどの役かわかって、「なんで高瀬さんに
   わかったんだろう?」と不思議に思うくらい、イメージどおりだったのでした。
   特にハッシーとタッくんには感激でした。(その時点で私は全く佐藤さんとETの類似点
   に気づいていなかったのでした)



 Q 舞台の手前に置いてある鉢植えとか壁にかかっていた物など、小物も阿藤さん
   がチェックを入れられるのですか?

 A 勝手にチェックしてました。階段の所に貼ってあった「全国秘湯の図」には、
   高瀬さんが私のおすすめも書き込んでくださいましたし、下手の本棚の横にある
   いろんなピンナップのなかに、私のマスコットもまぎれさせてもらっちゃいました。


 
 Q 
アトリエであらぬものを見られたと書かれていましたがそれに遭遇されたのは何回くら
   いですか?
   私か見たのは一度だけでしたがハッキリ「人」という形には見えませんでした。
   阿藤さんが御覧になられたのはどんなモノでしたか?

 A お話していいんでしょうか?……「手」です。とっても健康的な手でした。
   見たのは1回きりです。
   てっきり浅野さんだと思ったら、ゼッタイに違うと強く否定され、実験を行った結果、
   浅野さんの手ではないことがわかりました。
   でも、今でも腑に落ちず、ひそかに浅野さんを疑っております。
 



 
 Q ハッシーの台詞の中で、「オバケのQちゃん、登山して・・・」って
   あったんですが、Qちゃんの思い出とか特別にあったのでしょうか?

 A ございません。(笑)


 
 Q 
私の中の、その後の中二階。みゆきちゃんは遠い自宅から引っ越してくる。
   ハッシーとキノはめでたく結婚して独立するも、
かと言うとやってくる。
   そんな風に新陳代謝を繰り返し、中二階は永遠に。
   続編の予定はないのでしょうか?

 A 
ハッシーとキノが結婚しちゃいますか!
   すでに部屋に住めず廊下に寝ている人がいるあの家で、ミユキちゃんは
   どこに寝るのかしら。
   あ、そうか、ハッシーたちの部屋が空くから、クボっちもミユキちゃんも、
   部屋に入れるのかぁ。なるほどぉ。それはいいかも。
   そうやって観た方がそれぞれに「その後」を考えてくださること、とっても
   嬉しいです。
   ……続編の予定は、いまのところ、具体的にはありません。



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